”スナップ”とは世界を尊ぶということ。


2023-10-03スナップ


使用機材:NikonZ7II+ NewNikkorAuto135/2.8
ピクチャーコントロール:RAW(Lightroomカメラ標準ベース現像)
光の眩しさを、
風の音を、
空気の温度を、
鳥のさえずりを、
川のせせらぎを、
海の波音を、
自然を、
命を、
生きるを、
感じる。​​​​​​​
私にとってのスナップとは、
世界の美しさ、世界への愛おしさを感じ取ること、
再認識すること。

いま、自分がこの地球上に一人の人間としてぽつんと立っていて、
壮大な地球という巨大な自然の中に包容されてる事実を実感すること。

無力さを感じ、儚さを尊ぶこと。​​​​​​​​​​​​​​
私にとっての写真を撮る喜びとは美しい写真が撮れたことへの喜びというより、
むしろその過程でそれらを感じ、想い馳せるところにあるのかもしれない。

写真の尊さを感じる始まりは大自然、スナップというより風景写真だった。
俗世を離れ、自然に包み込まれることの心地よさに心打たれる。
星空を撮ったり、
日の出を撮ったり、
森林を撮ったり、
滝を撮ったり、
鳥を撮ったり、
鹿を撮ったり、
海を撮ったり。

当時彼女だった妻と二人で高原の山の中に滝を撮りに行ったら
準備や知識不足で命の危険を感じるなんて愚かなこともあったが、
それも今となってはいい思い出。
北海道美瑛に撮影旅行に行ったり、
新婚旅行でハワイに写真を撮りに行ったり。
ハロナブロウホール、クカニロコバースストーン、ノースショア、
振り返ってみるといつも美しい自然を撮っていた。​​​​​​​
そうそう、思い返せばというと
田舎育ちだったせいか子供の頃から何かと植物や自然が好きだった。
小学生の頃、夏休みの自由研究では空の雲の観察をしてみたり、植物の観察をしてみたり、
高校では生物の授業が大好きで生物だけはいつも満点近かった記憶がある。他科目はお察し笑
言わずもがな大学の学部は生物系。
その学科では研究室のほとんどが微生物系・化学系だった気がするが何故か唯一の植物系へ進む。
狙ったわけでもないのに新卒就職先の食品会社でも開発部なのに何故か植物の分析をするという謎の因果。
そんなこんなでいま写真を撮るときに自然に最大幸福を感じるのは定めだったのかもしれない。
建築を撮っていてもやはり光や自然から受けるインスピレーションは大きい。
写真に写らなくても近くに自然があると自分の写真のクオリティを何故だか引き上げてくれているように感じる。
それは自然を感じる喜びが自分の撮影体験の根底にいつもあるからかもしれない。​​​​​​​
そして、日常に追われ、大自然になんて足を運べなくなってしまったいま、
日常の中のささやかな自然の美しさを感じることができるようになった。

毎日歩く道路、
毎日揺られる電車内、
日々を過ごす家の中、
どんなところにも美しい自然が存在する。​​​​​​​
そんな多くの人が忘れかけている世界の尊さに気づかせてくれる、
それが私にとっての写真。
今日も感謝。
今回は新たな試みとしてスナップ映像とともにお送りしました。
これらのスナップ映像をひと繋ぎにしたショートフィルムも置いておきます。
観てくれたら泣いて喜びます。
ではまた。
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